この記事のポイント
- ✔ ビットコインは一時9万ドル台を回復するも、強い戻り売りに押され軟調な展開。
- ✔ 過去最大級のオプション満期、ETF資金流出、ハッシュレート低下、原油安による需要ショックが下落圧力を強める要因に。
- ✔ イーサリアム(ETH)も市場全体の地合いに引っ張られ下落、リップル(XRP)は1.9ドル(約295円)の攻防に注目が集まります。
- ✔ 年末に向けて高いボラティリティ(価格変動の度合い)が予想され、米規制の不確実性にも引き続き注意が必要です。
本日の仮想通貨市場概況:全体的に軟調な展開
2025年12月23日(夕刊)の仮想通貨市場レポートをお届けします。
本日の仮想通貨市場は、ビットコイン(BTC)を筆頭に主要アルトコインが軒並み下落し、全体的に軟調な展開となりました。特にビットコインは、一時的に9万ドル(約1,400万円)台を回復する場面も見られましたが、その後の強い戻り売りに押される形となり、現時点では13,661,546円($87,543)で推移し、過去24時間で-2.32%の下落を記録しています。
イーサリアム(ETH)も同様に462,968円($2,966.7)と-2.35%、ソラナ(SOL)は19,418.53円($124.43)で-1.96%、そしてリップル(XRP)も293.29円($1.88)と-2.38%と、主要通貨は軒並み2%台の下げ幅を見せています。
| 通貨名 | 現在の価格 | 24時間変動率 |
|---|---|---|
| Bitcoin (BTC) | 13,661,546円 ($87,543) | -2.32% |
| Ethereum (ETH) | 462,968円 ($2,966.7) | -2.35% |
| Solana (SOL) | 19,418.53円 ($124.43) | -1.96% |
| Ripple (XRP) | 293.29円 ($1.88) | -2.38% |
ビットコイン(BTC)の動向:弱気材料が重なる
ビットコインは今朝方、一時的に9万ドル(約1,400万円)まで回復する動きを見せましたが、すぐに強い戻り売りに押され、勢いを失いました。これは、年末が近づくにつれて市場がより不安定になっていることを示唆しています。
複数要因が価格を圧迫
- 過去最大級のオプション満期とボラティリティの懸念: 今週は過去最大級のオプション満期が控えており、これに伴う「マグネット効果」(特定の価格帯に引き寄せられる傾向)や、年末特有のボラティリティ(価格変動の度合い)の増加が懸念されています。これにより、投機的な動きが活発になり、価格の不安定さを増幅させている可能性があります。
- ETFからの資金純流出: CoinSharesのレポートによると、先週は仮想通貨投資商品から1,490億円超の資金が純流出しており、特に米国の規制不確実性が投資家の警戒感を高めています。これは、機関投資家からのビットコイン需要が一時的に後退している兆候と捉えられます。
- ハッシュレートの低下とマイナーの圧迫: ビットコインのハッシュレート(採掘能力の総計)が4%減少し、マイナー(採掘者)の採算性が悪化しているとの報告もあります。マイナーが保有BTCを売却する動きに出れば、さらなる価格下落圧力となるでしょう。
- 原油安と「需要ショック」の懸念: 「原油安でBTCも暴落?」というニュースにもあるように、原油価格の下落はインフレ圧力の緩和を意味する一方で、世界経済の需要低迷、いわゆる「需要ショック」を示唆する可能性があります。経済全体が減速すれば、リスク資産である仮想通貨市場にも当然影響が及びます。
これらの複合的な要因が重なり、ビットコインは弱気相場入りしたとの見方まで出てきています。トレンドラインでの反落が続き、価格は底堅いもののブレイクアウトに至らない状況です。
イーサリアム(ETH)とXRPの現状:個別材料と市場圧力
イーサリアム(ETH):ポジティブ材料も逆風に
イーサリアムは、大手マイニング企業ビットマインが先週も約10万ETHを買い増しするなど、個別で見ればポジティブな材料も見られます。しかし、ビットコインを中心とした市場全体の下落圧力には逆らえず、ETHも軟調な価格推移となりました。この買い増しが今後、市場センチメントを押し上げる力になるか、注目していきましょう。
リップル(XRP):5ドル期待と1.9ドル攻防
リップル(XRP)に関しては、一部で「XRPが5ドルに到達する可能性」を指摘する強気な予測記事も出ていますが、現実の市場ではETF流入減といった要因が重しとなり、価格は伸び悩んでいます。現在の価格は293.29円($1.88)と、重要な節目とされる1.9ドル(約295円)付近での攻防が繰り広げられており、この水準を維持できるかが今後の焦点となりそうです。
XRPの動向は、(XRP価格分析)でも詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。
注目ニュース:機関投資家の動向と市場の未来
市場全体が軟調な中、いくつか注目すべきニュースもありました。米最大手取引所コインベースは予測市場事業の強化のために新興企業を買収するなど、DeFi(分散型金融)領域での動きを加速させています。また、米金融大手JPモルガンも機関投資家向け仮想通貨取引を開始するなど、大手金融機関の市場参入の動きは着実に進んでいます。
日本の企業であるメタプラネットも海外機関投資家向けの配当付き優先株式発行を承認し、ビットコイン保有戦略を加速させるなど、機関投資家による仮想通貨への関心は引き続き高いと言えるでしょう。
一方で、Bybitの日本市場からの本格撤退や、「2025年に仮想通貨が貴金属や株式に劣後する」との予測など、ネガティブな側面も存在します。市場の健全な発展には、これらの動向を総合的に見極める必要があります。
まとめと今後の展望:年末に向けた警戒感
本日の仮想通貨市場は、ビットコインの複数の下落圧力が顕著に現れ、主要アルトコインもそれに追随する形となりました。特に年末に向けてオプション満期や米規制の不確実性が絡み、高いボラティリティが予想されます。
短期的には警戒が必要な状況ですが、長期的に見れば機関投資家の市場参入やDeFi分野の技術革新など、ポジティブな動きも散見されます。目先の価格変動だけでなく、本質的な価値と将来性を見極める視点を忘れずに、慎重な投資判断を心がけましょう。