市場レポート

仮想通貨市場レポート:2025年12月19日(夕刊)

市場概況:変動激しい展開から主要通貨が反発の兆し

日本時間の12月19日夕方、仮想通貨市場は一日の激しい値動きを経て、主要銘柄が小幅ながらも反発の兆しを見せています。ビットコイン(BTC)は一時的な下落局面から回復し、現在は1,378万円台(約87,889ドル)で推移しています。特にイーサリアム(ETH)は46.2万円(約2,947ドル)3.57%の大幅な上昇を記録し、市場を牽引する動きを見せています。ソラナ(SOL)も19,545円(約124.6ドル)で1.24%高、リップル(XRP)も292円(約1.87ドル)で1.02%高と、それぞれ堅調に推移しています。

この記事のポイント

  • ビットコインはCPI鈍化後の一時的な反落から回復し、1,378万円(87,889ドル)台を維持しています。
  • イーサリアムが+3.57%と市場を牽引。ロビンフッドの独自L2開発など好材料が影響している可能性も。
  • 米国では仮想通貨市場構造法案の上院審議進展や多数のETF上場予測といったポジティブな規制関連ニュースが相次ぎました。
  • しかし、MSCIによる仮想通貨保有企業株の指数除外検討や日銀の利上げ警戒感など、潜在的な売却圧力も存在します。

主要通貨の個別分析

ビットコイン(BTC):乱高下の背景と流動性の課題

ビットコインは本日未明にかけて、一時的に8.5万ドル(約1,335万円)を割り込む場面が見られました。これは、米国の消費者物価指数(CPI)の鈍化を受けて一時的に上昇したものの、その買いが続かなかったためです。複数の報道では、10月の「歴史的暴落の後遺症」や、約230億ドル規模のオプション満期を控えた「変動性の上昇」、さらには「流動性の罠」が指摘されており、市場の不安定な値動きが続いています。

特に、日本市場においては、日本国債利回りの上昇日銀の利上げ(中央銀行が金利を引き上げること)への警戒感が強まっており、これが「円キャリートレード清算」につながり、ビットコインへの売却圧力となる可能性が懸念されています。直近では反発しているものの、予断を許さない状況が続いています。

  • 短期的な値動きの要因: 米CPI鈍化による一時的な期待、その後の買いの失速。
  • 中長期的な市場圧力: 10月の暴落の後遺症、大規模オプション満期(約230億ドル)、流動性の低さ。
  • 日本からの影響: 日銀の利上げ観測と円キャリートレードの清算リスク。

イーサリアム(ETH):好材料が後押し、市場を牽引

イーサリアム(ETH)は本日、+3.57%と主要通貨の中で最も高い上昇率を記録しました。この背景には、大手証券取引アプリであるロビンフッドが、独自のイーサリアムL2(レイヤー2)ソリューションを開発し、株式市場の24時間365日運用を目指すというニュースが挙げられます。このようなブロックチェーン技術の新たな活用事例は、イーサリアムエコシステムへの期待感を高めています。

一方で、一部のニュースではイーサリアムのデリバティブ市場で「弱気に転換」との指摘もありましたが、現時点の価格動向はそれを打ち消すような強い買いが確認できます。大規模なオプション満期を控える中でも、堅調な需要が続いているようです。

リップル(XRP)とソラナ(SOL):底堅さを見せるアルトコイン

リップル(XRP)は、直近のニュースでは「価格膠着状態」が続くと報じられていましたが、本日は+1.02%の小幅ながらもプラスで推移しています。長期的な法廷闘争の行方は依然として不透明ですが、市場には一定の買い支えが入っている模様です。

ソラナ(SOL)もまた、「100ドル台への調整可能性」が示唆されるなど、下落傾向が懸念されていましたが、本日は+1.24%と反発。一時的な調整局面を乗り越え、底堅さを見せています。しかし、年末に向けての相場見通しでは引き続き注意が必要との見方が優勢です。

通貨名現在の価格(24h変動)主な背景・要因
ビットコイン (BTC)1,378万円(87,889ドル) / +1.02%CPI鈍化後の反落からの回復。オプション満期、流動性の罠、日銀利上げ懸念。
イーサリアム (ETH)46.2万円(2,947ドル) / +3.57%ロビンフッドの独自L2開発報道。デリバティブの弱気転換報道を上回る買い圧力。
ソラナ (SOL)19,545円(124.6ドル) / +1.24%100ドル台調整懸念からの反発。年末に向けた相場見通しは引き続き警戒感。
リップル (XRP)292円(1.87ドル) / +1.02%価格膠着状態報道後の小幅上昇。法廷闘争の行方が引き続き焦点。

市場を動かす重要ニュース:規制と機関投資家の動き

米国の仮想通貨市場構造法案とETFへの期待

米国では、仮想通貨市場構造法案が来年1月にも上院で審議される見通しとなり、規制の明確化への期待が高まっています。また、仮想通貨資産運用会社ビットワイズは、2026年までに米国で100を超える仮想通貨ETF(上場投資信託)が上場すると予測しており、これは市場への新たな資金流入の大きな促進剤となるでしょう。

MSCIによる指数除外検討と潜在的な売却圧力

一方で、国際的な株価指数プロバイダーであるMSCIが、仮想通貨を保有する企業株を主要指数から除外することを検討しているというニュースは、市場に新たな懸念材料として浮上しています。これが実現すれば、最大で約2兆円規模の売却圧力が生じる可能性があり、来年1月のMSCIの判断には細心の注意が必要です。

機関投資家の動向とステーブルコイン市場の展望

JPモルガンは、ステーブルコイン市場が将来的に1兆ドル規模に達するという予測に対しては否定的な見解を示しつつも、その成長自体は継続すると見ています。また、ニューヨーク証券取引所(NYSE)の運営会社であるICEが仮想通貨企業ムーンペイへの出資交渉を進めていることや、台湾政府が210BTCを保有し世界10位の政府保有者となったことは、機関投資家や公的機関による仮想通貨市場への関心と参入が着実に進んでいることを示しています。

日本国内の金融政策が仮想通貨に与える影響

国内では、日本国債利回りが1.98%に上昇し、日銀が30年ぶりに金利を0.75%に引き上げる可能性が取り沙汰されています。これにより、これまで低金利の円を借りて高金利資産に投資する「円キャリートレード」の清算が進むことへの不安が強まっており、これはビットコインを含むリスク資産市場に間接的な下押し圧力となる可能性があります。今後の日銀の金融政策発表には注目が必要です。

今後の見通し:変動と期待が交錯する年末市場

本日の市場は、CPI鈍化を受けた反落からの回復を見せましたが、背景には依然として大規模なオプション満期や流動性の課題が控えています。米国の規制進展や機関投資家の参入というポジティブなニュースがある一方で、MSCIによる指数除外の可能性や日銀の金融政策といった警戒すべき要因も存在します。

年末にかけては、これらの複合的な要素が市場のボラティリティ(価格変動性)を高める可能性があります。投資家の皆様は、引き続き最新のニュースと市場動向に注意を払い、冷静な判断を心がけてください。特に、リップル(XRP)やイーサリアム(ETH)といった主要アルトコインの個別の進展も、市場全体の動向に影響を与える可能性があるため、注目していく必要があるでしょう。

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